頭鍼療法 (Scalp Acupuncture)
頭鍼療法とは
東洋医学の伝統療法と解剖学・生理学の西洋医学の統合した鍼治療です。
解剖学、生理学、経絡学に基づき“脳”への刺激を活用した治療法です。
頭皮にある反射区により大脳皮質に刺激を与え、全身に現れる様々な症状の改善を目指します。
一般的な体への鍼は、主に四肢に鍼を刺すことで体調や症状を改善する鍼であり、末梢神経の刺激がメインとなります。
それに対して、頭鍼療法は、頭皮の反射区を利用した中枢神経への刺激がメインとなります。
頭鍼(中枢へのアプローチ)と体鍼(末梢へのアプローチ)でより、効率的な改善を目指します。
頭鍼療法が効く学説として、以下の4つの学説があります。
神経学説
脳血流説
生物全息原理説
経絡学説
神経学説
頭皮の神経は、周囲から頭頂部に向かって走行しており、特に頭頂部頭皮では皮下組織の中で重なるように層をなして
形成されています。
頭皮局部の鍼刺激が神経伝達物質の活性化により頭部全体を活性化します。
脳血流説
頭皮の血管は神経と同様に浅筋膜層の中に走行している。
頭蓋骨の内側と外側の血管は導出静脈と連絡しており、導出静脈は通常の静脈と違い静脈弁がないため内外の
静脈圧が均等に保たれています。
頭皮血流の活性化が脳内血流の活性化へつながります。
生物全息原理説
頭皮は、全身を縮小した地図のように、全身に対応すると言われる反射区があります。
足裏に全身に対応する反射区があるように、頭皮にも反射区が存在しています。
また、脳には大脳皮質(中枢神経)と呼ばれる場所があり、大脳皮質は脳溝に
区分けされている脳回という部分があります。この脳回には、運動を司ったり、感覚を司っている部分が局所的に分かれている所です。
これを脳の機能局在といいます。
頭皮にはこの機能局在の部分に対応するような反射区が存在します。
頭皮反射区への鍼刺激が中枢神経である大脳皮質機能局を活性化します。
経絡学説
経絡は全身にくまなく分布していますが、頭を通っている経絡も数多くあります。
また、東洋医学では臓腑で作られた気は頭に送られているため、各臓腑と頭部の関係は密にあります。
また、四肢にある経絡とは「標本・根結」の関係などでもつながり気の運用を行っています。
頭部の鍼刺激で全身の経絡を整えます。
中国では伝統ある治療法で、日本で受けられるのはごくわずかですが、当院でも頭鍼療法を受けることができます。
西洋では足の反射区があるように、中国では頭皮にも反射区があると考えられており、研究が重ねられています。
頭鍼療法はその頭皮の反射区を利用した鍼灸治療です。
※状態が安定してからの病院への通院・リハビリと当院の頭鍼療法を合わせて受けられることがベストです。
※発症後、6ヶ月以内は回復する可能性があるので、なるべく早くに通院されることをオススメします。
効果のある疾患
*脳神経疾患 脳出血 脳梗塞 脳卒中 片麻痺
*偏頭痛 三叉神経痛 顔面神経麻痺 慢性疼痛 パーキンソン病 内分泌疾患
*耳鳴り めまい 失語症 視覚障害 聴覚障害 口腔疾患
*認知症 てんかん 不眠症 難治性神経疾患 しびれ 痛み ジスキネジア
*あらゆる整形外科的疾患等
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