さかご(逆子、骨盤位)

 検診で逆子と言われたら、早めにご相談ください。

 通常妊娠32週ぐらいまでに70〜80%の方は自然に治るのですが、

 鍼灸をしていると、さらに胎児の自己回転率が上がるという統計が産婦人科医によって発表されています。

 30週くらいになると、赤ちゃんが窮屈になり姿勢も固定し始めます。

 28週以降で逆子ならば、できるだけ早く鍼灸を試されることをお薦めします。

 遅くなるほど、成功の確率が下がってしまいます。

 国内の関連論文によると、36週以降の矯正の成功率は50%くらいです。



 当院の経験によると〝骨盤位〟が改善した週数を見ると、

 28~30週で80~95%、31~32週で70%~80%、33~34週で50~70%

 35週を過ぎると急激に確率が下がり50%以下になります。

 36週以降はご期待に応えるのが難しくなります。

 週に2回の治療に加え、自宅でのお灸を併用するのがベストです。

 治療に要する回数は様々ですが、ご利用頂く方の約7割の方は治っています。

 残念ながら治らなかった方も、おなかの張りが軽減したり、

 腰痛が楽になったり、ぐっすり眠れるようになるなど、他の症状が改善されるといった特徴があります。

 また、流産などの重圧篤な副作用は今のところ報告されていません。

 主治医の先生や助産師さんに、ご相談の上、ぜひ早めにお越しください。




 妊娠期を快適に過ごすために

 悪阻(つわり)、逆子(骨盤位)、切迫流産、切迫早産、妊娠高血圧症、便秘や下痢、痔、頭痛、腰痛、

 肩こり、背痛、静脈瘤、むくみ、だるさ、こむらがえり、不眠、おなかの張り、手足のしびれ、

 頻尿、尿失禁、夜間尿など、妊娠中のトラブルの緩和に、鍼灸治療は適しています。

 安産のため、動きやすいからだと心地よい心の状態になって頂くために鍼灸をご活用ください。

 前回の出産で微弱陣痛、出血過多、早産だった方や、産後の回復に時間のかかった方もぜひご相談ください。



 ●
不妊治療


 妊娠希望の方、不妊治療中の方には、生活リズムやからだの使い方等を点検していただき、

 体調を整えるお手伝いをします。

 高度生殖医療を利用されている方にも、心身のストレスを緩和し、体調を整えて臨んでいただけるよう、

 東洋医学の併用をお薦めします。習慣性流産、不育症の方もご相談ください。




鍼灸で"妊娠力"アップ

 不妊治療に鍼灸が有効であるという世間の認知が広がっており、不妊治療が目的で鍼灸を利用される方が増えています。

 不妊治療を受ける患者様が口を合わせて言われることは、不妊治療は「つらい」ということです。

 顕微授精や体外受精といった高度生殖医療から人工授精やタイミングを合わせるといった一般的な治療など、

 さまざまですが、どんな治療であれ不妊治療はやはり「つらい」のです。

 特に治療が長引けば長引くほど、つらさに乗じて身体の様々な不調も増えていきます。

 鍼灸の大きなメリットは「つらく」なりがちな不妊治療を、少しでも楽にすることが可能なところです。

 身体が訴える様々な不定愁訴(肩こり・腰痛・耳鳴り・生理痛など)にもきちんと対応しつつ、

 より健康になって妊娠力をアップし、妊娠のための準備ができることが不妊鍼灸の大きな特徴です。



妊娠から産後まで

 妊娠を望んだら、月経に関心を持ち、産婦人科を受診しましょう。子宮内膜症や子宮筋腫をはじめ、

 自分では気づかない症状が進んでいる場合があります。

 症状があれば西洋医学の治療と併用し、問題がない場合には安心して、赤ちゃんを迎える準備として鍼灸をご利用ください。

 鍼灸は月経周期の異常や月経痛を緩和し、子宮環境を整えてゆきます。

 赤ちゃんを授かったのちも鍼灸を継続されることをお勧めします。東洋医学では「冷えは万病の元」といいます。

 冷えを改善することは妊娠期間中のトラブルを緩和し、分娩時のトラブルを防ぐことがわかってきました。

 新たな家族として迎えた赤ちゃんの健康管理にも小児はりとうい「撫でさする」方法があります。

 貴方と家族の健康のために是非、鍼灸を取り入れてみてください。




 産後のからだと心の回復に

 産後は、腰痛、疲労、尿失禁、膣脱、脱肛、腱鞘炎、ブルー、うつ気分等で体調を崩していても、

 自分の健康管理にまで気にかける時間や気持ちの余裕がないのが現状です。

 赤ちゃんがよく動き、目が離せなくなる前に、早めにからだを回復させ、元気に育児を過ごしましょう。




 ●女性と鍼灸

 自然治癒力を引き出し、身体に優しい鍼灸治療で様々なトラブルに対応します。

 女性のからだは、心とからだの変調やホルモンの変動により日々変化します。

 月経の開始から、成熟期を迎え、更年期を経て閉経し、老年期へと変化し、

 それぞれの時期において、社会生活とストレスに悩むことも多いものです。

 からだと心の調和を図る東洋医学(鍼灸治療)は、そのギャップを縮め、

 今ここにあるからだと心を社会生活を調和させることを得意とします。

 漢方とともに古来より親しまれてきた鍼灸治療は、ストレスの多い現代に合った治療法として、

 今また、新たに注目されています。






 更年期

 がんばりすぎず、自分なりの対処法をみつけましょう。

 心とからだの環境が大きく変化する時期。みんなが経験することだからと

 一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

 ホルモンバランスが大きく変化するこの時期は、心もからだも大きく変化します。

 また介護や家族の成長、職場でのポストなど社会的な変化もあります。

 更年期症状と戦うのではなく、対応法を見つけながら、上手に過ごしましょう。

 鍼灸治療も、さまざまな症状の改善や、またリラックスする空間として役立ちます。




 病気や老化と向き合うために

 病気や老化と向き合っている方の生活の質を向上させるために、鍼灸がお力になります。

 日常生活に取り入れられる生活習慣等の養生法もご指導しています。


 鍼灸は痛みの緩和や副作用のケア、乳がんや子宮がんの手術後のリンパ浮腫の予防にも効果があると言われています。

 術後や治療そのものによるお疲れやストレスの緩和にもご利用ください。




 鍼灸が有効な症状

 頭痛、めまい、耳鳴り、物忘れ、判断力低下、のぼせ、いらいら、ほてり、動悸、息切れ、手足の冷え、

 頻尿、排尿異常、膣炎、性交障害、肩こり、腰痛、筋肉痛、関節炎、発汗、唾液分泌、口内乾燥、便秘、下痢、

 集中力低下、不眠、不安感、恐怖感、疲労倦怠感、皮膚の乾燥、かゆみ、食欲不振、胸のつかえ、

 のどのつかえ、しびれ、知覚過敏、蟻走感、知覚鈍麻、ゆううつ、記憶力低下等。

 これらの全身に表れる症状を緩和し、日々の生活を快適にいきいきと過ごしていただけるようお手伝いします。



鍼灸治療の利点

 ・他の治療法と併用できます。病院での最先端の治療と両立できます。

 ・妊娠中、授乳中の方など、薬の使えない方、使いたくない方にも受けていただけます。

 ・血行不良の元を改善するので、他の病気の回復や予防にも役立ちます。

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